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久野恒一メモリアル
平成18年11月24日(金)協和中央病院 講堂において協和中央病院院内感染対策委員会主催による院内感染対策講演会を開催しました。
今回は職員100名の参加者の中で、東邦大学医学部感染制御学 小林寅武謳カを講師に「院内感染対策と薬剤耐性菌」について学びました。
病院における院内感染対策は最重要課題です。患者にはもちろんですが、職員に対しても十分な対策が不可欠です。患者と職員にとって安全で安心であり快適な環境をできるように今後も院内感染対策に力をいれていきます。
院内感染対策と薬剤耐性菌 ― MRSAとMDRP−
三菱化学ビーシーエル
東邦大学医学部感染制御学
小林寅 先生
院内感染が起こるしくみ
接触感染
皮膚同士の直接接触や患者や保菌者間の微生物の移動、または器具などを紹介した間接接触により発生する。MRSAやVREなど多くの微生物がこの感染経路による。
空気感染
微生物を含む飛沫核(5μm以下の粒子)が空気中の浮遊、伝播し、ヒトに吸引されることにより発生する。結核、麻疹、水痘などが該当。
飛沫感染
感染患者の咳、くしゃみや吸引処置中などに生じる飛沫(5μm以下の粒子)が空気中に浮遊し、ヒトに吸引されることにより発生する。空気感染とは異なり、飛沫が空気中に長時間浮遊し続けることができないインフルエンザ、マイコプラズマ、ジフテリアなどが該当。
感染対策チーム(ICT)の必要性
感染防止対策は病院全体として取り組まなければならない問題である。
感染対策業務はサーベランス業務やコンサルテーション指導業務、職員教育、環境整備など内容がきわめて多岐にわたり、仕事量も多い。
専門家集団によるチーム医療として感染対策業務に携わっていく必要がある。
感染対対策チーム(ICT)の病院内における位置づけとその役割
ICTの行なう具体的業務としては、サーベイランス業務をはじめ、コンサルテーション業務や職員教育など多岐にわたるが、院内における感染対策を強力かつ円滑に実行していく上で一定の権限をもたせることが必要である。
感染対策チーム(ICT)の行なう具体的業務
サーベイランス業務
病棟における感染症発生の確認・感染源や感染経路の把握
病院環境の汚染状況や保菌者の把握
病院疫学情報の把握
コンサルテーション・指導業務
感染予防対策に関するコンサルテーション・指導
感染対策マニュアル・ガイドラインの作成
感染対策処置・予防処置の評価と指導
啓蒙、教育
病院内各部門との連携
他施設、地域医療との感染対策
患者や家族、地域住民への対応
院内感染対策の費用対効果の評価
院内感染対策に限らず、医療全体が経済効率を重要なキーワードとして考えられるようになってきている。病院感染対策も以前は費用対効果の評価がされないまま行なわれており、対策業務に疑問を抱いている人も少なくないであろう。
院内感染対策の本来の目的は感染症の数を減らすことであって、保菌者の数を減らしたり環境を無菌化することではない。
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