糖尿病とは血液中の糖分(血糖値)が上昇し、結果的に尿に糖分が出てしまう病気です。本来であれば、糖分が体で利用されて血糖値が維持されるべきものが、血糖値を維持するホルモンの異常などによって利用できなくなるために、血糖値が上昇してしまいます。余分な糖分が尿に排泄され、いわばエネルギー不足となり、ひどくなると痩せてしまいます。
また、血糖値が上昇すること自体でいろいろな問題が生じます。
いわゆる3大合併症と言われるものに、神経の障害(足先がしびれ、感覚が鈍くなる、立ちくらみをするなど)、目の病気(視力が悪くなったり失明する)、腎臓の病気があります。現在では、血液透析療法が必要となる病気の最たるものが、糖尿病による腎不全です。
このほかにも、糖尿病は動脈硬化を進行させる病気であるため、血管に関わる病気を起こしやすくなります。例えば、糖尿病の人は、健康体の人と比べて、脳梗塞(脳の血管がつまってしまう病気)では2〜4倍、心筋梗塞や狭心症(心臓の血管がつまったり、細くなる病気)では2倍、閉塞性動脈硬化症(主に足の血管が細くなる病気)では3倍のリスクがあるといわれております。
糖尿病は軽症のものや、重度ではあっても発症からの時間経過が長くなってしまったものなどは、典型的な症状(のどの渇き、やたら水を欲しがりたくさん尿が出る、体重の減少など)には気づかないこともよくあります。
いろいろな病気が起こる前に診断を受けることが大切です。定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
(筑西市商工会会報誌「あじさいメール18号」掲載) |