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 最近「自分は物忘れがひどくなってきて呆けてしまうのではないか」と心配して受診される方が多くなってきています。脳の検査を希望され、何でもないことがわかると安心されて帰っていきます。「会った人の名前が思い出せない」「財布を置き忘れた」このような経験は誰にでもあり、自然な老化による単なる歳のせいです。ではどうなると心配なのでしょうか。記憶・判断力などの障害がおこり、社会生活に支障をきたすようになると認知症を考えなければなりません。まず物忘れを心配して、お一人で病院を受診されるような方はまず心配無用です。認知症は物忘れのほかに時間、場所や判断が不確かになります。夏なのに正常な判断ができず、セーターやコートを着て外出したりします。物を取られたなどの妄想などが見られます。本人は物忘れを尋ねられても自覚していません。認知症による物忘れは朝ごはんを食べたこと全てを忘れてしまいますが、老化による物忘れはおかずのひとつが思い出せないという違いもあります。この認知症の原因には多くのものがありますが、脳出血や脳梗塞などが原因になる場合と、アルツハイマー型の2つが有名です。CTやMRIなどの検査をすれば区別がつきます。脳血管障害による認知症では、障害された部位によって症状は異なり、めまい、しびれ、言語障害、知的能力の低下等にはむらがあります。また、記憶力の低下が強いわりには判断力や理解力などが相対的によく保たれている場合(まだら認知症)があります。また、症状は日によって差が激しいことがあります。アルツハイマー病とは、原因は不明ですが、脳内でさまざまな変化がおこり、脳の神経細胞が急激に減ってしまい、脳が病的に萎縮して(小さくなって)高度の知能低下や人格の崩壊がおこる認知症です。ゆっくりと発症し、徐々に悪化していきますが、初期の段階では運動麻痺や感覚障害などの神経症状はおきません。また、本人は病気だという自覚がないのが特徴です。症状としては、まず「もの忘れ」があげられます。最初は、古い記憶は比較的保たれていますが、新しい出来事が覚えにくく、忘れやすいという特徴があります。病気が進むともの忘れのために生活に支障をきたすようにさえなります。また、「判断力の低下」もみられ、さらに時間、場所、人物の判断がつかなくなります。脳梗塞や脳出血が原因であるものは、原因疾患の治療をすることになりますが。アルツハイマー型の場合は根本治療をする薬が今のところありませんが、症状の進行を遅らせる薬が出てきております。



(筑西市協和商工会会報「あじさいメール 15号」掲載)







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